社会心理学と爆笑問題

5月25日に放映された、NHK総合「ニッポンの教養:爆笑問題」の録画を視た。その日、太田、田中は日本では珍しい広大なキャンパスを持つ北海道大学の、世界的な社会心理学者である山岸俊男教授研究室を訪ねた。

心理学は、人の心の動きを研究する学問のようで、人間の心理を描く小説、戯曲と同じく面白そうなので、教科書を読んだことがあるが、モルモットや犬での実験が多く詰まらなく、途中で放り投げてしまった。

今回は主役が爆笑問題というので、さぞ面白いのでないかと期待をしたが、太田と田中が実験台になったにも拘わらず、無味乾燥だった。心理学は、どういう形態のものでも私の性には合わないようだ。

山岸教授は、ヒトと動物はどう違うのかを研究しておられる、この分野で世界をリードする大学者のそうである。
結論は要するに「ヒトは、環境に合わせて心を適応してきた動物」ということらしい。こんな当たり前のことに一生を捧げるとは、ご苦労さんのことだ。

私は、心理学に“人の心を読む力”を養うことを期待していたが、どうも期待外れのようだ。この点で、大分前に視たロマンチック・コメディ映画「ハート・オブ・ウーマン(What Women Want)」が面白かった。主人公のニック(メル・ギブソン)は風呂での感電がきっかけで、突然女性の心が読めるようになる。翌日の通勤途中で、傍を通る女性が何を思っているのか正確に読めるのに驚く。社内では、新入り女ボスのダーシイ(ヘレン・ハント)が考えている、企画書案の内容を読み(盗み)取って、ダーシイより先にその企画書を社長に提案する。その提案は社の業績を大きく伸ばした。喜んだ社長は、ダーシイを外してニックをボスに任命する。やがてニックとダーシイは恋仲になって・・・という荒筋である。
このような感電なら誰でもしたいと思うであろう。面倒臭い心理学の勉強などしなくても、簡単に女性(奥さん、恋人を含む)の考えていることが分かるのだから。