松岡農水相が自殺

今日午後は、松岡農水相議員宿舎での首吊り自殺という前代未聞の、テレビニュースに釘づけされた。合掌!
日本テレビのコメンテータたちは、自殺の理由として還元水問題よりも、緑資源機構の官製談合事件との係わりの方が大きいのでないかと言っていた。
今日発売の「週刊ポスト:6.8号」に“「松岡の急所」押収資料はこう消えた!”というタイトルの記事が出ていた。奇しくも、この発売日と自殺の日が一致する。この記事が自殺の引き金になったのでないかと思って、物好きにも詳しく読んでみた。真相が分かったような分からぬような狐につままれたような変な感じだが、一応記事の概要を紹介する。


さる5月24日、東京地検特捜部が、農水省傘下の独立行政法人緑資源機構の官製談合事件の強制捜査に乗り出し、独禁法違反容疑で機構側2名、受注側4名を逮捕した。

4月27日、検察庁がある霞ヶ関中央合同庁舎6号館A棟地下1階の倉庫前にトラック2台がつけられた。特捜部は公取委が押収した緑資源談合事件の資料を預かっており、そのうち段ボール200箱分を公取に返却するために積み込んだ。その際、段ボール1箱分の「特A級の重要資料」が忽然と消えた。「犯人」が不明のまま、この事件は封印された。特捜部は「この紛失事件で得をする奴は決して逃がさない」との決意を固めたかのように、捜査を急展開させていった。

九州山地を南北に縦断する「大規模林道菊池―人吉線」はえびの高原から五家荘、阿蘇へと続く全長194キロメートルの“ツーリング道路”としてバイク乗りの人気が高い。総事業費367億円をかけて整備が進められている。この林道を建設しているのが緑資源機構である。
消えた資料には、この林道にからむ重要な文書が含まれていたらしいという。菊池―人吉線の第6、7工区は、熊本県下でも松岡氏の選挙区内のルートで、緑資源の公表資料によると、工事を受注したのは、「鞍岳建設」と「ひのくに建設」になっている。だがいくら調べても該当する会社は見当たらない。実は、そんな会社はないのだ。松岡氏に献金をしている地元の有力後援会企業A社とB社がそれぞれ別の企業と共同企業体を組んで、全く違う名前を名乗っていたのである。

特捜部は資料紛失事件直後から、熊本の林道捜査に全力をあげていた。かってのリクルート事件鈴木宗男事件などの政界汚職並みの捜査態勢だ。

この特捜の動きに、安倍内閣は過剰ともいえる反応を見せた。長瀬法務大臣は緑資源への強制捜査前日の5月23日、突然、資料紛失問題での「責任者の処分」を指示し、翌24日に東京地検検事正が厳重注意など、トップ以下7人の処分が発表された。一線検事たちは「官邸が圧力をかけてきたのか」と疑っている。

特捜部が「緑資源捜査の先」に熊本の“松岡林道”を標的に据え、政界ルートの捜査に乗り出すようなことがあれば、参院選を控えた安倍政権が窮地に陥る可能性が非常に高い。