いのちの風 小説・日本生命

4月1日(火) 晴
22℃、31%、25.5℃セット
2℃(朝外気温)、10℃(朝室温);17℃(外気温)(12.00)


午前、昨夜録画した「ビートたけしのTVタックル」を視る。期末だからということで、3時間の長時間番組。与野党議員(石原、山本、原口、姫野ほか)と評論家(三宅、森永)をまじえての賑やかな討論。当然今日から失効する暫定税率(ガソリン1リットルにつき25円安くなる)が話題になる。三宅久之氏が「私は元々自民党支持だが、福田は駄目だ。福田は終わった」と発言したのが印象的だった。

その後、生協へピルクルを買いにいったが、品切れなので、代わりにヤクルトを買った。ついでにここの花屋で、マーガレット、芝桜を買う。昼飯後に、暖かい日差しを浴び、小鳥のピーチクという鳴き声を聞きながら、芝桜を玄関横の植込みに植え、マーガレットを大鉢に移す(添付の写真のように)。春の仕合わせを味わう。


高杉良作「いのちの風 小説・日本生命」(原作は昭和60年発行)を読み終わった。実在のモデルが明らかな小説なので迫真力がある。
悲劇のモデルは日本生命の社長弘世 現氏の一人息子源太郎。源太郎は小学校時代から、学業、スポーツなど万能で、慶応大学卒業後、三井物産に入社。将来の社長候補といわれる程の逸材だったそうだ。しかし、現は、源太郎の方が自分より優れているとして、本人が乗り気でないのに、内野、外野を埋め尽くして説得、昭和45年に源太郎を取締役として日本生命に入社させた。この人事には、会社の私物化であるとして、当然社内の抵抗があった。
源太郎は、父の期待に答えるべく、販売第一線(大阪京橋支社長)を望んで担当。夜更けまで契約獲得に走り回り、外野の所謂生保のおばちゃんたちから絶大の声望を集めた。48年に常務となり、着々と後継者の地歩を固めていった。しかしその間のストレス解消のためか、過食に走り、今でいうメタボになり、間もなくダウン。入院して精密検査をしたが、当時の医療技術では、名医でも、軽度の糖尿病も含めて過労によるという程度にしか診断ができなかった。以後静養に努めたが、50年に、44歳の若さで、心筋梗塞のため不帰の客となった。
両親の深い悲しみが余韻として残る小説である。中には良い人、善意の人しか出てこないので、読後は爽やかである。