年金特別便

3月25日(火) 晴
24℃、35%、25℃セット
6℃(朝外気温)、15℃(朝室温);17℃(外気温)(15.00)


春うららの好日。藤沢社会保険事務所へ行く。実は、先週末に、思いがけず「年金特別便」が着いたからだ。案の定、大学卒業後に最初に入り、ほぼ1年間勤めた会社の記録が抜けている。昨年7月23日のブログに書いたように、この点を指摘して調査をして欲しいと依頼するために、昨年、藤沢社会保険事務所へ行った。その後何の音沙汰もないので、諦めかけていた。ところが人騒がせに、この記録が抜けている「年金特別便」が届いた。「訂正あり」の場合は、添付のフォームに訂正事項を記入して社会保険事務所に来るようにと記載されている。

あれからほぼ1年経ったから、事務所もがらがらに空いているだろうと予想して、ゆっくりと必要書類を持って家を出た。着いたのは10時30分頃。ところがほぼ1年前と同じく、1階の受付には行列ができている。しかたないから末尾に並んだ。先頭の60歳ぐらいの老婦人が、くどくどと長問答している。腹を立てたらしい若者が行列を離れて、ケイタイをかけはじめた。電話先はこの事務所内のようで、何やら文句を言っている。こういう手もあるのかと感心していたら、中から管理職らしい職員が出てきて「こういうのは困ります」といいながら、若者の腰を抱えて近くのソーファに連れ出し、言い訳しはじめたようだ。

ふと、受付の女性の近くに目をやると、そこに「年金特別便の方は、2階で受付けています」という掲示があった。早く気付けばよかったと、後悔しながら、エレベータで2階へ行った。出たところの廊下に、職員が二人並んで机の後ろに腰掛けて、その前の人に説明をしている。ここでも行列ができている。とりあえず、その最後に並んだ。疲れてきた頃に、エレベータ前の大部屋にも行列があるのに気付いた。そこから出てきた老人に「あの部屋に正式の受付があるのでか?」と訊いたら、「そのようですが、今日は疲れたから、このまま帰ります」との返事。

自分もそうしようかと思って、1階に戻ったら、受付に並んでいる人がいない。これ幸いと、受付の女性に「年末までに来れば大丈夫ですか」と尋ねたら「ええ、大丈夫です。7月までは予約で一杯ですから、やむをえません」と悠長なことを仰せられる。それで、今日の行列は予約日をとるためであることを発見した。いよいよ面倒臭くなってしまい、2階に戻り、例の廊下の職員が説明中に割り込んで「老人なので、立っているのに疲れたので、この書類を置いていくだけにしたいのですが、それでもよいのですか?」と言ったら、私をつかまえて、大部屋の行列の先頭の机後に立っている職員のところまで連れていってくれて、「ここに置いて下さい」といわれた。

当てにしていないから、どうでもいいやという気分で事務所を出た。


帰りに、駅北口の古書店、太虚堂の路地棚を覗いたら、昔懐かしい明治大正文学全集(春陽堂)が2冊並んでいた。「高山樗牛、川上眉山樋口一葉」と「小山内薫久米正雄」である。これらの近くに「小山完吾日記:5・15事件から太平洋戦争まで」と「評伝 弘世 現」があったので、これらも併せて買った。


それから、‘さいかや’2階にあるcafe comme で、昼飯代わりにケーキセットを摂った。買ったばかりの本をばらばらとめくりながら。これが楽しい。

駅の遊歩道に古書祭りとかの幟がたっていて、そこにも古本多数が並べてあったので、中でも面白そうな文庫本「日本商人事情:深田祐介著」を買う。重たいが仕方ない。後の愉しみのために我慢しよう。

帰宅してから、録画しておいた映画「ザ・ライド・ハワィアンビーチ・ストーリ」を視た。サーフィンの由来を語る、今様浦島物語みたいな娯楽映画である。波乗り風景と音楽が美しい。