渡辺淳一と山本モナの対談

1月12日(土)曇り→雨
24℃、44%(就寝前加湿)、23℃セット
9℃(朝外気温)、16℃(朝室温);6℃(外気温)(15.00)

身体の芯が冷えるように寒い一日。


AERA最近号に、恋愛小説家渡辺淳一と美人キャスター山本モナの対談が載っている。人の心の奥底をさぐりながらの、知的遊戯が面白い。以下に抜粋する。

・ ・・・
渡辺:小説って人間の本音を書くことだから、そこに目を向けると反社会的な面は避けて通れない。きれいごとの「恋愛」じゃなくて、恋愛するときの男女の本音を追い込むと、生々しいものがいっぱいあって、自分の内面もさらさないと。
モナ:ちょっと言葉は悪いんですが・・・・先生はもともとエッチなんですか。
渡辺:僕がエッチなんじゃなくて、男はみんなエッチなんですよ。だから人類は続いてきたので。多くの人は立場上、隠してるけど。(中略)
モナ:でもご自分の体験を題材にするときに、ベッドの上の自分を説明しているような恥かしさみたいなものはないんですか。
渡辺:そんな恥じらいがあったら小説は書けないよ。文章がうまいか下手か以前に、まずこれだけは断固表現するというエゴイズムがないと。(中略)
モナ:わたしは人に、すごく情熱的で開放的だと思われているようで、でも、実はそうでもないんです。
渡辺:まあ、あんな写真誌で撮られたようなこと、誰でもするよ。好きならね。みんな求めているのに、できない。だからあんなところを見せられると、ジェラシーで腹が立つんだよ(笑い)。
モナ:腹が立つ・・・・
渡辺:人間は嫉妬深いから。特に男は。でも、嫉妬されるということはすばらしいことだよ。
モナ:でも、まじめに日々を送っております、っていうほうが、世間的にはいいのかもしれません。
渡辺:人間、世間のために生きてるんじゃないからね。(中略)
モナ:でも日本では、先生のような考えは、まだ受け入れられないでしょう。
渡辺:確かにこの国は、変に正論がまかり通り過ぎているから。
モナ:そうなんです。昨年の赤福騒動のころ、先生が週刊誌の連載で、「消費期限を過ぎたものは本当に害があるのか。大げさに反応しすぎなのでは」と書いていらっしゃるのを読んで、すごく嬉しかったんです。
渡辺:偽装自体は悪いけど、偽装した食品を捨てるってのは行き過ぎだよ。僕はだいたい「消費期限」は、頭から信じていないんだ。あれはもともとなんの根拠もないこけおどしで。
モナ:それじゃあ、消費期限を過ぎたものでも平気で食べますか?
渡辺:全然平気だよ。チョコレートなんか半年過ぎても平気。さすがに古くなりすぎて少し怪しいかな、と思うのは、お客さんに出す。
モナ:それはやめてください(笑い)。
渡辺:大丈夫、みんな「おいしい」って食べてるんだから。
モナ:先生はいま、恋愛してますか?
渡辺:もちろん。
モナ:素敵な彼女ですか。
渡辺:うん。でも今日。君を見て少し心が動いたかも。
モナ:彼女と戦ってみようかしら。
渡辺:今度、どこかで密かに逢って。
モナ:じゃあ、それはアエラ独占スクープということで。