理三クラス会


11月9日(金)曇りー晴れー曇り
25℃、40%、24℃セット
13℃(朝外気)、20℃(朝室温);16℃(外気)(10.00)


高校(旧制一高)の理三クラス会に出席するために東京に出た。会場は、本郷赤門隣の学士会本郷分館。12時から。

存命者18名の中、出席者は11名で、昨年より1名少ないだけ。定員40名で、平均年齢83歳にしては出席率がよいといわねばならない。例年元気な発言をしていた常連のS君は、加齢黄斑変性のために、手術入院直後のこととのことで、欠席となった。出欠の返事の中の「近況その他」の欄のコピーが配布されたが、それによると、「近年体力の衰えを感じる」、「心身の衰えが目立ち」などという嘆きが多い。82〜83歳が、老年と過老年の境目なのかもしれない。そういいながら、ビフテキには全く手をつけなかった私を除いて、全員きれいにフランス料理のフルコースを平らげていた。

アメリカからこの会のために帰国したという、在米約50年のW君を中心にして話しがはずんだ。彼の奥さんは1年ほど前に脳出血で倒れたが、リハビリ効果で体は回復したそうだ。しかし軽い認知症が出て、目が離せないので、娘夫婦の近所(車で5分ほどの距離)に引越しをしたという。娘さん夫婦は、近所にある広大な合衆国政府の原子核施設に技師として勤めているそうだ。そこは、一方馬の飼育の中心地で、競馬、ポロなどが盛んな土地とのこと。アメリカは、地方でもこのような施設などがあるために、就職口があり、日本の今みたいに地方の衰微はないものと思われる。

今回の幹事は、一番長生きしそうだということで、無期限幹事にされてしまったM君とI君。そのお二人は、今年あたりでクラス会を打ち止めにしたいらしい。数年前に奥さんを亡くして以来1人暮らしのM君が言う。
「『のこのこクラス会に出るなどして、いい年をして何しているんだ!』と家族に言われないか?」すると、
「俺の家内はのこのこ出かけると喜んでいる」という声があり。
それで腰を折られたか、
「俺は、今月で満86歳になる。一番年寄りなんだ。若い人に幹事として頑張ってほしい」と、妙なことを言う。「ここに若い人なんていないよ」というのが、全員の気持ちのようである。
「そうか、どうして86歳なんだ」という問いがあった。
「俺は浪人して入ったんだ」とM君は言う。「なるほど!」で、この話は終わり。
現役(旧制中学5年卒)入学が出席者の大部分。しかしこの年齢になると、健康と年齢は無関係になる。率先して幹事をやろうという殊勝な者はいない。悪いが、M君、I君!元気そうだから、来年も続けて欲しいのいうのが、出席者全員の無言の気持ち。

記念の写真を撮った後に、2時30分ごろ散会。帰途、本郷3丁目まで歩く途中、「野村不動産;赤門の風致を損ねるな!!」という大きなビラが貼ってあるのが目立った。分館の直ぐ隣に32階ビル建設予定地の表示があった。