小説 日米保険ビッグバン


10月25日(木)晴れ
22℃、48%、NOセット
13℃(朝外気)、20℃(朝室温);20℃(外気)(13.00)

昨夜は家内の配慮で、寝巻きを夏物から、冬物に初めて替えた。そのせいか、エアコンなしで暖かく寝ることができた。このブログで、家内にとっては詰まらない難かしそうなことを書いているが、日常生活になるとお手挙げである。これでも40歳台は単身赴任を平気でこなしたのだが、ボケは本人の気付かないうちに襲ってきているようである。

渡辺一雄著「小説 日米保険ビッグバン(徳間文庫;1998年発行)」を読む。
解説によると、著者の渡辺一雄氏はデパートの‘大丸’で、初めはエリートコースを歩いたが、あることを契機に過酷ないじめに曝され、ついにたまりかね、作家として独立したそうである。終身雇用時代の会社勤めとはこういうものである。たえずイエスマンでなければ、定年まで残れない。終身雇用が終わった今は違うだろうが。


橋本元首相の構想による金融ビッグバンでは、2001年までに銀行・証券・保険など金融部門の法律や制度の体系を国際基準合わせて再構築していくという。保険ビッグバンもその一環のようである。

本書は、こうした金融ビッグバンの時代を生きる若い生保レディと、幼ななじみの恋人の新聞記者の活躍を描いている。

その中で「これは、アメリカの国益を守るためのクリントン大統領の陰謀である、このせいで何十万人という生保レディが失業する。政府の弱腰のために日本はアメリカの属国になってしまった」と登場人物に嘆かせている。
そういえば10年ほど前から、テレビでアメリカ系らしい保険のコマーシャルが喚くようになってきた。うるさいので、この種のコマーシャルが騒ぎだしたら“消音ボタン”を押すか、他のチャンネルに切り替えることにしている。

昨今、テロ特措法に替わる新法に対して、民主党が「アメリカのいいなりにならないぞ」と頑張っているのは、心がスカットする。この先、日米関係がどう悪化しようと、棺桶に片足を突っ込んだ私には関係ない話だ。私が生きている間に、アメリカのポチでない独立国日本の気概を大いに発揮して欲しいものである。