初めての日吉

心地よい初秋の日和。昼食後思い立って、娘の建築中の家を見に日吉へ行く。初めての日吉駅前、活気あり。タクシーに乗るのに10人位待つ。ここは景気がよいようだ。

立地条件のよい所に、それらしい家があった。3,4枚の写真を撮ってから、高校クラスメートのS君の家を訪問。予め駅から電話しておいたせいか、奥さんが近くでタクシーを待っていてくれた。S君は、趣味の版画に凝り過ぎたせいか、最近眼底出血で目が不自由とのことなので、見舞いがてら寄ってみた。思いの他、元気なので安心。ラジオで高校国語や、奥さんが昔録音したテープの「源氏物語」などを聞いている。奥の細道などが面白いという。
応接間の沢山ある彼の版画を話題にしたら、奥さんが奥の間からフェルメールの「ターヴァンの女」の実物によく似た、立派な額縁のコピーを、「私が買ったんですよ」と言って床に立てかけた。私が「男がこのような美女の絵を好むのは分かるが、女性がどうして惹かれるのだろうか?」と意地悪な質問をしたら、「目が私を見つめてくれるような気がして、お互いに見つめあっているようで、いいのです」という返事が返ってきた。なるほど、孤独感を癒すのに向いているのだろう。真の芸術を解さない私は、美人画を男の立場で鑑賞していたのを、大いに恥いった。

安倍辞任の件、ラジオで聞いて面白かったという。私たちの年代は皆、安倍が辞めてよかったと喜んでいる。東京都や神奈川県で自民党が大敗したのは、安倍嫌いの私たち年寄りの貢献が大きかったのでなかろうか。穏健派の福田首相の下での衆議院選では、中々そうはいかないだろう。

S君を教訓にして、今後は物事に凝らないようにして、このブログも気が向いた時に書くことにする。