国家破産で円が紙くずになる日

今日も厳しい残暑日。


本来なら、今頃国会は与野党で熱戦が繰り広げられているのだろうが、自民党の総裁選びとかで、静まりかえっている。呑気なものである。

1千兆円近くの国、地方の借金がある上に、毎年30兆円の国債が増えている。将来、この国はどうなってしまうのだろうかと心配する人は多いと思う。

古書店で、次のタイトルの本をみつけた。「新円切替:藤井厳喜著(2004年発行)」。表紙に「国家破産で円が紙くずになる日」というサブタイトルがついている。上に述べた疑問を解く手がかりになるかと考え、買って読んでみた。著者は分かりやすく書いた積もりだろうが、この手の本は結構難しい。
このように借金が増えたのは、日本国民の税金の使い道をアメリカが決めてきたからだという。所謂内需拡大というやつだ。半分は頷ける。
結論から云うと、遅かれ、早かれ、サブタイトルのように、国家破産になるのは、確実のようである。
増税」、「新円切替」、「預金封鎖」、「財産税」などの道筋を経て、破産の日は確実に迫っているという。
ただ数億円以上の金融資産を有する人たちは、タックスヘブンの地などの海外に逃避して、何とか難を免れることができるだろうという。数千万円程度かそれ以下の金融資産の人は救われないようだ。

日本はアメリカを支え続け、やがて見放されて、国家破産した後は、外資や海外リターン組が熾烈な投売りに群がるだろう。大混乱がしばらくは続き、その後は焼け跡から国民自身がやり直すしかない。ゼロからの出発である。と著者は勇ましく言うが、ゼロからの出発が果たして可能であろうか?私は不可能とみている。その時は、アメリカか中国の族国または下請け国家になる他ないのでなかろうか。「ゼロからの出発」よりも、手練手管を用いて、現状をゆっくりと改善する方が楽なのでなかろうか。明治維新や敗戦時(1945年)とは、日本を取り巻く世界の状況が全く違うのだから。