安倍総理辞任

早くも秋雨前線が本州付近に停滞して、霖雨がしとしとと降る。


午後1時から臨時国会の代表質問があるとのことなので、その展開を楽しみにテレビの前に坐ったら、代表質問の直前に「安倍総理辞任の意向」との速報が突然飛び込んできた。びっくりというか唖然というか、あきれて、そのままテレビの前に据わりこむ。2時から総理の記者会見が始まった。

「本日総理を辞することを決意した。・・・国際貢献は“主張する外交”の中核である。・・・本日小沢党首に会談を申しいれたが、断わられた。・・・テロとの戦いを継続する上で、局面転換しなければならない。新たな総理の下でテロとの戦いを続けた方がよいのでないか。・・・改革の政策は、今の状況では実行するのが難しい。ここでけじめを付けた方がよい・・・私がいることは、国際公約を果たすのに妨げになる」というのが、辞任の主な理由のようである。


つまり、シドニーでブッシュに約束した“インド洋での給油継続”が不可能になったから、辞任するということのようだ。顔はブッシュに向いていて、国民には全く向いていない。そんな態度だから、参院選挙に負けたのだという自覚が全然ない。「主張する外交」はどこへ行った。弱い北朝鮮に対して主張することはできても、強いアメリカに対し国内事情を説明して主張する気は毛頭なく、依然としてアメリカのポチになるつもりなのか。こういう総理には辞めて貰ったほうが清清する。

3時に小沢代表の記者会見があった。「会談を断わった覚えはない。国会で堂々と党首討論を行えばよいのでないか」と言って、裏取引を拒否していた。


間もなく、与謝野官房長官の記者会見があった。「総理は言われなかったが、健康上の理由が大きかったのでないか」という。


丁度1年前の、昨年9月11日のブログで、立花隆氏の「ポスト安倍はまた小泉」という予言めいた記事を紹介したが、前半は予言通りになった。しかし後半の予言「小泉首相の再登場待望論が出てくることは、ほとんど確実と思われる」は当るか、どうか。自民党がそこまで人材不足とは思えないが。兎に角19日には、総裁選が行われる予定のそうである。それまで国会は休会みたい。安倍は、国会議員や国民に大迷惑をかけている。この点についての、お詫びの言葉は、記者会見で聞かれなかった。こういう人間を総裁に選んだ自民党と見識を疑う。