安倍第二次内閣

昨日、第二次安倍内閣が発足した。意外だったのは、升添要一氏の厚労相就任。彼は、‘たけしのテレビ・タックル’上がりの芸人で、オポチューニストである。安倍を、さんざんこき下ろしておいて、官邸から電話が入いったら、いそいそ、にこにこと官邸に入り込んで、忠誠を誓ったようだ。元東大教授なら、もう少しモラルというか恥を知れと言ってやりたい。

テレビでの知名度が作った大臣。世の流れとはいいながら、戦前生れの私には信じられないようなことが、次々とおこる。与謝野官房長官は、喉頭ガンが治癒して間もないというのに、これからの激務に耐えられるのだろうか。本人の選択だから、他人がおせっかいをすることではないが。一昔は、ガンは死病だった。それにしても、医学の進歩は素晴らしい。お蔭様で、私もまだ生き長らえている。


話しは違うが、経済、財政にずぶの素人である私は、専門家が、○○というと、そうか○○なのかと思ってしまう。例えば、財政再建のためには、消費税率アップが必要だと云われると、「そうか」と思ってしまう。ところで、今日発売の「週刊朝日9・7号」で、元政府税制調査会会長の加藤寛氏が、次のように述べておられたので、「ああそうか」と思った次第である。

「(略)財政赤字の主な増加要因は年金、医療、生活保護といった社会保障費です。とはいえ、年金積立金の06年度の運用損益は約3兆7600億円の黒字でした。特別会計も全体では余っています。天下りを規制して特殊法人を廃止し、ムダを省けば、少なくとも5年間で14・3兆円程度の余剰金が生まれます。官僚のためでなく、国民のために税金を使うシステムに変えられればいいのです。(略)日本経済の潜在成長率とされる1%前後をキープし続けられれば、少子高齢化による引き下げ圧力は吸収できます。(略)安倍さんの口から、明確な経済戦略を聞いたこともありません。格段の知力と腕力が求められる状況だけに、祖父・岸信介の幻影だけを追っている坊ちゃんには、難しいでしょう」

「ああそうか」