若い時の苦しい体験

 先日、厳重謹慎処分を受けた朝青龍が、何も食べない。ほとんど寝ていない。無表情という極度の精神不安定状態に陥っているという。
 今日昼頃、自宅で精神科医の診断を受けたそうだが、その結果、ウツ病の一歩手前という。モンゴルに帰って、お母さんの手料理を食べるのが、一番の治療法らしい。あの頑丈で気の強そうな朝青龍が案外鈍感力がないことが分かった。


それで思い起こすのは、現在レッドソックスで活躍中の松坂大輔の自宅謹慎処分である。あれは7年ほど前の事件である。日本テレビ・アナウンサーの柴田倫世(現夫人)の自宅マンション前で、シドニー五輪に向け出発の前夜に、道路交通法違反を犯してしているのをフライディに撮られて発覚し、所属する西武球団によって無期限の自宅謹慎処分とされた事件があった。謹慎処分は一ヶ月足らずで解除されたが、当時20歳の子供の松坂は、よくあの辛い謹慎に耐えたものである。こういう苦しい体験が若者を鍛える。

松坂は今日もマリーナーズ相手に1勝を挙げ、計13勝7敗の好成績である。レッドソックスのラリー・ルキーノCEOはインタービューに答えて、次のように松坂を誉めていたそうだ。
「期待以上です。マツザカと6年契約した時点で、長い目で見ていこうと考えていました。最初の年は、どうしたって環境に慣れるための時間が必要。経営陣には、1年目から過度の期待はしないというコンセンサスがあったのです。だから、順調すぎると言ってもいい。(略)
ポスティング入札額5111万ドル(約60億円)は、皆さんの想像を超えているかもしれない。でも、最高のプレーヤーであるマツザカに見合った数字だと算出しました。私たちは常に競争社会に身を置いている。競争に勝つためには、時に大胆で勇敢なプランを実行しなければならない時もあるんです。(略)
願いはただ一つ。引退するまで、レッドソックスのユニホームを着続けてほしい」