外国人による日本語弁論大会

昨夜録画したNHK「ワタシの見たニッポン:外国人による日本語弁論大会」を視た。予選を通り抜けた12人の外国人が競い合っていた。参加者全部が素晴らしい日本語で熱弁を振るっている。

その中で、特に印象に残ったのを書き残す。

ソ連邦の崩壊によって独立した中央アジアキルギス共和国から筑波大学に留学している若者は、キルギスの期待の星として勉学に励んでいるという。明治期に欧米に留学した小村寿太郎森鴎外夏目漱石等を偲ばせる。顔容も日本人そっくりである。日本人の祖先は中央アジアから来たのでないかと、つい思ってしまった。

コンゴ共和国からの留学生(高校生)は、コンゴや隣国のルワンダで、罪のない婦女子が何万、何十万人と殺戮されている悲惨な状況を報告して平和の大切さを訴えていた。彼は凄い雄弁家である。日本語でもこんなに雄弁に語れるなら、母国語の場合は更に熱のこもった演説ができるのでないかと、将来のコンゴを担う政治家の素質を彼の中に見た。

ドイツからボランティアで来日している若者は、父が日本人で母がドイツ人とのこと。ドイツには徴兵制があるが、平和を愛する彼は徴兵を忌避して、代わりに一年間のボランティア活動を日本でしているとのこと。
日本の若者にも、もし憲法改悪がなされたら徴兵制が敷かれる可能性があることを見越して、国民投票に行った方がよいと忠意しておこう。

バングラディッシからの留学生は、日本の老人は孤独だとしきりに同情していた。バングラディッシでは、お年寄りは孫、子供に囲まれて仕合わせに生活していると自慢していた。日本も戦前、バングラディッシ程度に貧困だった時代は大家族制だったのだ。「バングラディッシだって、日本みたいに豊かになれば、各人が個性を主張するようになって、老人が孤独の生活の方がよいというようになるだろう」と云ってやりたかった。

会の進行は、昨年の準ミス・ユニバース知花くららさんが見事にこなしていた。彼女の夢は国際的レポーターになることだと、語っていたが、夢に一歩近づいたわけだ。おめでとう!