シネマ「晩秋Dad」

昨夜BS2で放映されたシネマ「晩秋(Dad)」(約20年前のアメリカ映画)の録画したのを視た。

緑があふれるが、何所に行くのにも車が必要な郊外に住む老夫婦の物語。夫ジェイク(ジャック・レモン)は、温室内での園芸趣味以外は、妻ベット(オリンピア・ヂュカキス)の後をついてまわるだけの自主性のない生活を送っていた。息子ビリー(イーサン・ホーク)は、ウオール街で働くやり手のエリートで離婚後は独身を続けている。母ベットの突然の入院の報を受けて、仕事を辞め、何もできない父ジェイクを援けて父(79歳)と暮らすことを決心した。
そういうストーリはいかにも米国流の家族第一主義を描いた美談めいているが、五体満足なのに、身の廻りことは何もできないで、息子ビリーの人生を犠牲にして平気なジェイクに疑問を感ずる。また夫をペットのように甘やかす生活に生き甲斐を持ってきた妻ベットにも、その気持ちが分からないではないが、疑問符がつく。

このシネマの教訓は、物云わない植物とテレビおよび支配者妻が相手のみの生活を送っていると、ジェイクのように生ける屍になるのでないかということ。

改めて家族以外の他人や社会との接触を保つ努力をしようと決意した。