蟻退治

蟻とキリギリスの逸話があるように、蟻は働き者である。今年も庭の芝生の片隅で、蟻が忙しそうに働きだしている。それを観察すると、人間と同じく生きるために一生懸命なのだなあ!と可憐になる。

だが、同情ばかりしていられない。この数年の間に芝生に幾つもの巣孔があいて、その周りの土が盛り上がってきて、芝がなくなって裸の土盛りになってきた。芝刈りの時には、その上を芝刈り機が通ると、もうもうと土煙が立つしまつである。一昨年に初めて、手持ちのキンチョールを巣孔の中に向けてスプレーしたせいか、去年から今年にかけて、裸の土盛りは次第に芝で覆われるようになってきた。

蟻は今年も、この辺りを沢山わがもの顔に旺盛に動き回っている。キンチョールでは蟻を絶滅することは難しいようである。昨日コーナン・ホームセンターで、蟻退治の良いスプレーがないかと探したら、「アリアース」というのがあった。胴面の説明を読むと、2ウエイノズルが付いていて、1.巣をまるごと(卵や幼虫を)退治する場合と、2.地上の蟻を退治する場合とに、使い分けすることができるという。これは素晴らしいと早速買った。

効能書きや成分をキンチョールと比較すると、大分違う。
うっかりしていたが、キンチョールは、家庭用殺虫剤であって、ハエ、カ、ゴキブリ、ノミなどに利くという。主成分はフタルスリン、レスメトリンである。一方アリアースはクロアリ、ケムシ、ムカデ、クモなどに利くという。主成分は、ピレトリンンである。

昨年までの蟻退治法が大間違いだったことに改めて気付いた。これで問題は解決すると喜んで、早速今日昼前にアリアースを、巣をまるごと退治するスプレー法を使って巣孔内部にスプレーした。夕方効き目を調べたところ、巣孔スプレーが不完全だったせいか、未だいくつかの蟻がうごいている。しかしこの方法を続ければ、やがて蟻さんには気の毒だが、蟻戦争に勝つ自身が湧いてきた。