オーダーメイド医療

2ヶ月の定期検診のために、山崎の病院へ行く。血液のサラサラ度の目安となるPT−INR値は1.21と、望ましい標準値(1.5〜2.0)よりやや低い。ワーファリンの摂取量は従来と同じなので、この薬のコントロールが難しいことを改めて感じた。併用薬の影響も大きいのだろう。


この病院は、オーダーメイド医療実現化プロジェクトの一環として、東大医科学研究所との共同研究「ワーファリンの使い分けに関する」を行なっている。一階の待合室出口に置いてあったので貰ったパンフレットには、次のような旨の記事が載っていた。


「ワーファリンの体内での効果を左右する二つの遺伝子が、新しい遺伝子解析機で解析できるようになった。現在服用しているワーファリンの量と、遺伝子解析の結果導き出されたワーファリン量との間でどの程度の差があるかを見る研究が、100名の人々(私も含むはず)の協力でスタートしている。
この装置で解析された数値(個人が服用する量)が妥当であれば、長期間かけて量を決めなければなかった作業が90分で終了し、来院したその日から適切な量のワーファリンを服用できるようになる」


医学の進歩に幾分でも貢献していると思うと嬉しい。しかし冒頭に述べたように、ワーファリンの効目の変動が大きいので、この解析機がどこまで役に立つかは、私にはよく分からない。大雑把な目安にはなるかもしれない。
同様な研究が、大腸癌の抗癌剤でも進んでいるという。