プライドと偏見

昼前、清々しい5月の微風の中、日差しが少しきついのでパラソルをテーブルに挿して、ラジカセを聴いていた時、偶々NHK第2放送にチャンネルを合わせたら、「原書で読む世界の名作高慢と偏見(pride and prejudice)」を放送していた。
今日は第11回という。先ず今日の分の文章内容を日本語で説明した後に、外人(英国人俳優らしい)が朗読して聴かせる。数年前にも、この番組を聴いてMDに全部録音したが、その時の名作の内容が気に入らず、二度と聴く気がせず、諸々の身辺整理の際に録音MDも全部捨ててしまった。

しかし今回は違う。「高慢と偏見」は愛読書である。翻訳では飽き足らず、微妙なニュアンスを知りたいと思って、原書を丸善で買って読んだものだ。その時感心したのは、1813年の出版といわれているにも拘わらず、英語自体が今と殆ど変わっていないこと。それで翻訳を繰り返し読んでいて内容をほぼ諳んじているせいか、原文も割りに楽に読めた。

調べたら、この放送は毎週金曜日10時40分〜11時10分にあるという。安物のラジカセなので、MDは付いていないが、テープが付いている。録音テープは久しぶりだが、テープを買って、来週から録音もしてこの名作をじっくりと味わおうと思う。楽しみが一つ増えた。なお昨年初めに、この小説の映画を、封切り後直ぐに映画館でみたが、視覚化されたものよりも、イマージネーションが自由に膨らむ小説の方がよかった。

なお「高慢と偏見」というタイトル訳には違和感を持っている。
内容は英国で階級意識が非常に強い時代の話。主人公である大地主の貴族ダーシーがパーティの席で、小地主の次女であり、才知に富み、優雅で美人の女主人公エリザベスを悪く言っているのを、エリザベスが立ち聞きしてしまう。
それ以来エリザベスは、ダーシーをプライドが高い嫌な男と勘違えしてしまう。実際はダーシーは内気な、優しい男だったのだ。映画のタイトル「プライドと偏見」の方がよいのかもしれない。
内容は、下のURLに詳しい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%85%A2%E3%81%A8%E5%81%8F%E8%A6%8B#.E6.98.A0.E5.83.8F.E5.8C.96.E4.BD.9C.E5.93.81