幸福とは!

昨日は、2つの種類の仕合わせ(幸福)について簡単に触れた。すなわちサービスが少なくても安い方が愉しいか、または滅法高くても気持ち悪いくらいの過剰サービスがある方が愉しいか。

どんな幸福を選ぶかは、人夫々であろう。私達庶民は前者を選び、全盛期のホリエモンのようなIT長者は後者に似合うであろう。

若い時は、私も人並みに幸福になりたいと思って、岩波文庫にあるヒルティの「幸福論」などを読んで、幸福とは何ぞや!幸福になるにはどうすればよいか?などを探ったものである。だが、経験不足の若い時は、この本に書いてあることの真の意味に気付かなかった。
その内に忙しい社会競争生活に巻き込まれて‘幸福‘にかかずらっている暇はなくなってしまった。

第一線を退いて、多少の暇を感じるようになった頃、元朝日新聞論説主幹松山幸雄氏の話を聞く機会があった。「国際化時代の日本人」というテーマでの話しの中で、‘幸福の程度H’について下の式で定義していたのが新鮮だった。言うことは、私の体験と大体合う。大事にメモして残しておいた。


H={M/D+2P/D+2F+h}x h’ +2S+D’

ここに、M=お金、P=社会的位置(position)、D=欲望 F=家族、h=趣味又は友人関係、h’=健康、S=社会、D‘=夢、気質


すなわち、私流に解釈すれば、お金が有って欲望が小さい方が、また良い社会的位置にあって欲望が小さい方が幸福である。家族関係が良く、趣味や友人関係が豊かな人は幸福である。これらが備わっても健康でなければ幸福とは云えない。それに加えるに、住んでいる社会が良く、本人に夢または仕合わせと思える気質があれば、更に幸福である。今の所、私はある程度仕合わせといえよう。


S(社会環境)が良い今の日本に住む者は誰でも、心掛けや気持ちの持ち様(D‘)によっては、幸福になれるであろう。即ち欲望Dを小さくする、健康h’に留意することによって。