地球は滅亡するか

人類の破滅が近いと思わせる、ある程度科学的根拠を持つ映画、ドラマ、SF小説などに関心があり、ついその方に目が行ってしまう。そしてその根拠を独りで否定しては安心している。



先日テレビで放映された映画「ザ コア:The Core」は、地球内部のマントルの対流が突然止まって地磁気が消失した時の恐怖と対策を描いている。ある日、人工ペースメーカーを埋め込んだ人たちが突然死したり、生体磁石で飛ぶ渡り鳥の大群が暴飛したりする現象が世界的規模で起こった。科学者は、磁場のなくなった地球が太陽光線をまともに受け、1年以内に焼き尽くされると予告した。その対策のために、レーザ船を地球内部に送り、マントル奥深い所で核爆発を起こして、マントル対流を復活させるというスリリングで荒唐無稽なストーリである。

これに似たというか、逆の発想の映画「サンシャイン2057」が、今公開中のそうである。賑やかなこと。荒筋は2057年、太陽の活動が弱まり、世界は小氷河期に突入した。この瀕死の太陽を活性化させるため、核爆弾を積んだ宇宙船を飛ばすという荒唐無稽な荒業にでるということのようである。


昨年テレビで視た映画「デイ アフター トモロウ」では、南極の氷河の一部が沈没して、ニューヨークが大津波に襲われて人々が逃げ回る。これは、温暖化のために両極の氷が解けて、海水の塩分濃度が薄まり、深層海流の流れが止まり、暖かい水を北極の方に運ぶ表層海流(メキシコ湾流)も止まって、大陸が寒冷化することによるとのことである。識者の間では、このような現象は遠い将来、千年先には起こるかもしれない。しかも温暖化が進むうち、10〜20年の短期間で、局所的に欧州に急激な寒冷化が訪れる可能性があるとの見方があるそうだ。


小松左京の「日本沈没」でみられる惨事は、太平洋プレートが日本の地下に徐々に沈み込んでいる、ハワイ諸島が年に8cm位の速度で北西に向かって移動しているという事実から遠い将来ハワイ諸島と日本の激突もありえるので、荒唐無稽とはいえないと思う。しかし何万年先の話である。


何所で情報を仕入れたのか分からないが最近、評論家の櫻井よしこ氏は、人類以下、植物系を除く全生物があっという間に死滅する、その時期はわずか80年先でしかないと警告している。


その原因となるのは、日本近海のみならず世界中の海に大量に埋蔵されており、将来石油やガスに変る有望な資源と囁かれているメタンハイドレートだという。深海に封じ込められたシャーペット状のメタンハイドレートが、何かの原因で大気中に噴出すると、水蒸気と反応して二酸化炭素になる。そのため大気中の二酸化炭素の濃度はあっという間に3%に達し人類は滅びていくという。恐ろしい話である。この説には、有名な、天才的科学者である西澤潤一東北大学学長も噛んでいるというので、素人が否定するのは難しい。