久しぶりの図書館

午前、家内の運転で深沢の病院へ行き、芍薬甘草湯ほか何時もの薬を貰う。


帰りに近くの深沢図書館に久しぶりに寄って、「青春の和辻哲郎:中央公書、勝部真長著」および「日本文学全集:67火野葦平田村泰次郎」(集英社)を借りた。14日後には返却しなければならないので、どちらもざーっと拾い読みした。


前者は。谷崎潤一郎との交流を軸として、結婚後の阿部次郎との親密な交流などが載っている。阿部次郎は「三太郎の日記」で有名であるが、実は、そのお孫さんが会社で私の下にいた関係で、頼まれ仲人をしたことがあり、懐かしい。血は争えぬもので、毎年彼から頂く年賀状には詩心が溢れている。


後者には、徐州会戦従軍記である「麦と兵隊」が載っている。私が中学生の時に発表され、作者は一躍芥川賞作家になった。その頃読んだかどうかは記憶が定かでない。戦後になってから、読んでみたいと思っていたが廃刊になったのかどうか分からないが、文庫本では見つけることができなかった。想像の産物である小説と違って、これは現地で書かれた日記(強姦や捕虜殺しの場面など検閲で削除されたという)である故、罪のない中国人を日本軍が、いかに苦しめたかの事実は書かれているとみてよいだろう。「ご迷惑をかけた」の一言では済まされない。

両者とも、詳しく読んだ後に、改めて感想を書き込みたいと思う。