東大合格

娘の女子大時代の親友で、私も一寸面識のあるA子さんの息子さんが、東大文一にストレートで合格したそうだ。一次合格発表の翌日3月10日に、A子さんから抑え気味の冷静な電話声で「やっと、○○(結婚後の娘の姓)さんの後輩になれました」との知らせがあったという。母親が舞い上がっていない所がよい。

世の中に東大出はごろごろしていて珍しくもないが、本人が余程のへまをしない限り、人生の出発点において格差社会中流以上の位置を保証された訳で、親御さんはさぞご安心されたこととお目出度いことである。

話は少しばかり飛ぶが、「『東大に入る』ということ『東大を出る』ということ」(2006−06−18、2006−06−24のブログに一部記載)というタイトルの本(プレジデント社2003年発行)に、東大卒業後、東京三菱銀行に入行したが、一年後に自主退職して、当時無職(フリータ)となっている出雲 充氏の、退職までの経緯が載っている。
きれいごとが色々語られているが、簡単に言えば、社会の駒になるのが嫌だったみたいである。人生の終末を迎える時までは、彼の選択が正しかったかどうかは分からないであろう。