格差社会の犯人

北日本や裏日本は、今大雪に見舞われているそうだ。先日まで雪が無くてスキー場閉鎖といわれていた、裏日本では約80センチの降雪があったという。この雪は2〜3日続くという。異常気象である。当地、鎌倉は風が冷たいが、快晴である。天候にも格差があるのだろうか。

ところで、文芸春秋4月号では、「格差社会の犯人は誰だ」というタイトルで、八代尚宏氏(経済財政諮問会議のメンバー)と森永卓郎氏(経済アナリスト)による闘論が行われている。それぞれ使用者側と労働者側の立場での討論なので、話は中々噛みあわなかったが、最後の所で、森永氏が提案する“オランダをモデルとすればよい“という点で一致した。

オランダモデルとは、「労働時間によるすべての差別の禁止」「時給の差別禁止」「福利厚生の差別禁止」そして働く時間に応じて収入が決まる「同一労働・同一賃金」という仕組みのそうである。

八代氏も、それは労働市場全体にとって、公平であるから賛成すると言っていた。

だが、いつだったか確かでないが、1年位前かもしれないが、‘オランダでは富裕層の国外への脱出’が問題になっているという話しを聞いた覚えがある。富裕層の国外脱出を放置する気なら、所得税の累進率を大幅に上げる方が、技術的に容易であると思う。

森永氏も’(オランダモデルは、)実現までには強力な政治力が必要でしょうね’と言っている。絵に描いた餅かもしれない。不毛の討論を読んだような気がする。