鎌倉山散策


無風の暖かい日和の上に、身体の調子や気分もよいので、2年振りに私の好みの鎌倉山散歩コースをゆっくりと散策した。

10時に家を出て、南鎌倉山(旧猫池)の一番奥にある石段を上がって、眺めのよい小舗装道に出た。ここから海(南)側に写真(上)のように、頂上が雪をかぶった富士山が見える。緩やかな勾配を少し歩くと、右側(海側)に写真(下)のような工事用の高い囲いが現れた。ここにミノモンタ氏の豪邸が建つ筈である。2年前は、家屋を取り壊した跡がはっきりと分かる60坪ほどの空地だった。ここの深い崖下を埋め立てて豪邸を建てるのだろう。

この狭い空地が田中絹代の屋敷跡とは2年前は気付かなかった、彼女の晩年は、庶民的な家に住んでいたようである。この付近には、豪邸向きのより条件のよい空地は他にもあるようだが、ミノモンタ氏は、超有名芸能人(女優)の住いにこだわったのだろうか。

ここを通り抜けて直ぐに、比較的広いバス道路に出た。近くの“見晴”というバス停から北側の高い石段を登って細い砂利道に入った。間もなく、早足で歩く数人の若い家族連れグループとすれちがった。子供が「富士山がきれい」と叫んでいた。
少し標高が高いせいか、家並みの間からの眺めは、一段と素晴らしい。この辺でも、山林を崩しての開発が今日も進んでいる。

鎌倉山は昭和初期に別荘地として開発されたそうである。そのせいか、20〜30年前は、古い木造の邸宅が多かったが、住む人の世代が代わったせいか、今はモダーンな新しい家が増えている。その変わり様を見るのも散歩の楽しみの一つである。

砂利道は直ぐ舗装道になり、小鳥の囀りを聞きながら、“ローストビーフ”という有名なレストランの前を通って、バス道路に戻ってから、ロータリに出て、途中ローソンで、「文芸春秋、2月号」と「週刊文春:1月18日号」を買ってから、12時少し前に帰宅した。


午後、テレビを付けたら、NHKのBS hiで「HV喫茶室」というしゃれた番組を放映していた。ホストが片岡鶴太郎で、ゲストが東儀秀樹、戸田慶子、麻木久仁子の豪華顔触れ。趣味の話しなどが主で、東儀は腕時計蒐集、片岡は中国の墨、戸田は音楽など、豊かな国日本の文化を楽しそうに語り合っていた。