女の戦い

岐阜市では、佐藤ゆかり議員による“聖子包囲網”が敷かれ、野田聖子議員は窮地に立っているそうだ。
その力関係を象徴するのが、JR岐阜駅周辺の光景とのことである。現在駅前には43階建ての『岐阜シティ・タワー43(07年秋完成予定)』を中心に、いくつもの再開発が計画され、古い建物の取り壊しが進んでいる。“ゆかり”派の某市議によれば、「当選したばかりの佐藤さんに頼んで武部幹事長にお会いし、一旦駄目になった13億円の補助金を復活してもらった。それから弾みがついて、この再開発で1000億円近いお金が動いた」

まさに『ゆかりタワー』というわけである。


対照的なのが駅から見てシティ・タワーの手前にポツント残る5階建ての『ぱ・る・るプラザGIFU(岐阜郵便貯金地域文化活動支援施設)』。こちらは野田氏が郵政大臣時代に総事業費106億円をかけて建設され、1階では野田氏の有力後援者がレストランを経営するなど地元で『聖子ビル』として知られていた。
だが、いまや郵政民営化に伴う不採算事業見直しで閉鎖され、岐阜市が9億6000万円で買い取る予定のそうである。威容を誇る建設中の『ゆかりタワー』とは逆に、<聖子ビル>の玄関には板が打ち付けられて近づく者もいないそうだ。
以上「週刊ポスト12.15号」からでした。

踏み絵を踏んでやっと自民党に戻れた‘聖子’も、自民党正統派を主張する‘ゆかり’も、どっちもどっちだ。自民党の利益誘導体質は変わらない。