食道癌

友人の奥さんが、脱腸の手術のために入院したら、色々の検査をされて食道癌の疑いがあると言われたそうだ。その時はどうなるかと心配したが、最近の話では、通院して、内視鏡によって薄い粘膜を除去するというのを繰り返しているそうである。

癌というと、素人の私には手術、放射線治療抗癌剤しか思い浮かばないので、上に述べた方法でよいのか不思議に思っていたが、「週刊ポスト」(11・17号)の次の記事を見て、医療の進歩は目覚しいと改めて感じた。癌は早期発見が大事だと、つくずく感じた次第である。そう言いながら、私は面倒臭くて、また怖くて、大腸の検診を受けたことがない。


「食道癌は、粘膜の下の基底層付近から発生する。そこには無数の毛細血管が通っている。がんが進行してくると毛細血管がちりめん状の不規則な形になる。
ハイビジョン搭載の拡大内視鏡が開発され、この病変を大きく鮮明に見ることができるようになった。特殊なフィルターをレンズに取り付けることによって、毛細血管が茶色に際立って見える。最新の拡大内視鏡は80倍の拡大率で、1ミリを8センチの大きさに拡大できる。
茶色に見える組織が見つかった場合は、内視鏡の先端に付いている器具で病変部を切除することができる。
たとえ癌であったとしても、1ミリの場合はこの拡大内視鏡検査と粘膜切除術により、治療は日帰りで終了する。3〜4年経つと20%の人に食道の別の部位に癌が見つかるが、また内視鏡で切除すればよく、手術も必要ない。これを‘拡大内視鏡NBI検診’というそうである。」