差別の再生産

今日も、秋晴れ。入れ歯の完成品ができる予定日なので、午前、近所のN歯科へ行き完成入れ歯を口に入れる。出来はよいようである。4日(土)に噛み合わせ最終調整をするとのことなので、もう一度行かなければならない。面倒だなあ!

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奈良市環境清美部収集課の男性職員(42)が、病気と休職を繰り返し、5年9ヶ月でたった8回しか出勤していなかったにもかかわらず、約2700万円の給与を支給されていた、という信じられないニュースには驚いた。この呆れかえったニュースに対して、時給1000円位で汗水を流して、結婚もできずに働いている派遣社員などは、どういう想いを抱いているのだろうか。公務員天国では済まされない問題が含まれているようである。

彼は、市役所勤めの一方で、01年に解同奈良支部協議会の副議長に就任。02年からは解同奈良県連合会の統制委員も兼ねていた。“病気休暇中”に、自ら白いポルシェを駈って市役所に頻繁に出入りし、家族が経営する建設会社に口利きを図っていた。奈良市内の自宅ガレージには、ポルシェの他にも、セルシオフォルクスワーゲンフェラーリが並んでいたという。

これとは別に、京都市では、過去数十年間に、覚せい剤取締り法違反に銃刀法違反、児童買春容疑などで何十人もの市職員が逮捕されているそうだ。あきれ返ってものも言えない。

問題の根源は、「過去の同和行政に大きな欠陥があり」、「差別解消のため」の政策として始まった「優先雇用」にあるという。すなわち、一般民間企業への雇用が非常に難しかった時代に、行政にある程度、そうした選考採用があった。このような差別を再生産する“特別扱い”を安易に残してきた結果、起こったとのことである。

自身差別部落出身?である野中広務官房長官は、「同和を恐れ、不正を野放しにした行政とメディアの責任」であるという。
彼は、政治家となって以来同和対策問題に力をいれてきたが、常に新たな差別が生ずることがあってはならないと留意してきたそうだ(政治家の言うことは信用できない。本当かな?逆のことをしてきたのでなかろうか?)。
彼の同和対策の集大成は、69年に制定された同和対策事業特別措置法の廃止(02年)だったという。長年にわたり不正を野放しにしてきた歪が、特措法がなくなって4年経って、ようやく膿として出てきたと考えるべきで、これは避けて通れない過渡期らしい。

以上は、「週刊ポスト」11.10号からの要約でした。


そういえば、今大きな問題になっている子供の「いじめ自殺」も根源には、人(特に日本人?)の本能に摺り込まれた差別意識があるような気がしてならない。教育基本法の改正前になすべき大きな政治課題があるようである。