人形の谷

3日間連続の外出で少し疲れたので、今日は家でぶらぶら過ごした。強い日差しのため、室内は真夏日と同じ程度の気温30℃。


北朝鮮の核実験が大問題になっているらしい、衆議院予算委員会国会中継をよそに、BSフジ(BS8ch.)放映の、アメリカ映画「イズント・シー・グレート」(1999年製作)をのんびりと視た。

有名になることが人生の最大目的であるが、いつまでも冴えない女優ジャッキー・スーザン。彼女がパートナーの助言で、芸能界のスキャンダルを正直に、ありのまま書いたポルノ小説『人形の谷』が大ベストセラーになって、超有名になったのはいいが、間もなく癌で早死にするという可哀想な伝記的映画である。人形(doll)は、麻薬(drug)にかけているらしい。


背景は1960年代であり、ヴェトナム戦争末期のアメリカ(ニューヨークのセントラルパーク?)の荒れた治安状態が全く画面に出てこないのに、違和感を覚えた。この種の小説が売れ始めるということ自体が、荒れている社会の証拠なのだろうか?
また彼女の場合、有名になること自体が目的だったようである。だが21世紀の、IT社会に入った日本では、ホリエモンに代表されるように”有名”は、金持ちになるための有力な手段であることが、少し違うな!と感じた。

次に、1960年代末期頃のニューヨークの治安状態について補筆する。
当時の余波が残る1975年に、学会の視察団に参加して、私がニューヨークを訪れた時、訪問先(会社事務所など)のトイレは鍵が掛かっていて、訪問先の人に鍵で開けて貰わなければ使えなかった。トイレの鍵を掛けておかないと、中に強盗が潜んでいる可能性が高いからだと、日本では信じられないようなことを言っていた。また街の一人歩きは危険だからしないようにと注意された。