憶い出の小さな旅


ドイツで試運転中のリニアモータカーが作業車両に追突して23人が死亡したとのニュースがあった。日本もそうだが、リニアモータカーは技術的に面白いが、安全面や採算面で航空機に太刀打ちできない筈である。面子で開発を続けているのだろうが、そろそろ止める時期に達したのでなかろうか?

午後、横浜駅西口で次女と落合いタクシーで、保土ヶ谷区の緑に囲まれた介護老人保健施設Sに最近入所した、次女の義父に面接に行った。
次女の連れ合いが車で来るのを待つ間、木の香が匂うような新しい施設Sのポーチ近くの娯楽室で、マージャンをしたり、モニター前でカラオケを歌っている明るい老人たちや、その傍らで机にうつ伏せになって疲れ切ったような老婦人たちを見て、近いわが身の行く末を思い知らされ感無量。
家族(本人)の負担は、厚生年金の支給額とほぼ同じらしい。差額は、介護保険料などで賄われるものと思われる。一昔前に比べると、老人介護も楽になったようだ。だが、できるだけ施設には入りたくない。自由に街歩きができないから。
最近家内の友人の92歳位になる母親が、食事中に眠るようにして急逝したそうだ。できればそのような死に方をしたいものである。
帰り際娯楽室が騒々しいと思ったら、小ステージで若い女の子が数人踊りショウの慰安をしていた。ここで働く女性のサービスだろう。少子化で彼女らは、老後このような至り尽くせりのサービスを享受できるだろうか?他人事ながら気の毒になった。

帰りに、近くにある現役の時に住んだ社宅跡を案内して貰う。40年前の面影は殆どないが、懐かしかった。次女はここから幼稚園に通った淡い記憶があるという。ついでに職場だった研究所の門前まで行って貰う。休日のため門扉は固く閉ざされていた。改築計画の表示をみて、45年が鉄筋ビルの寿命なのを再認識した。
西口まで送って貰って、JRで大船駅へ。改装後の北口の階段を始めて降りる。

それから何時ものカフェcoroladoで例によって、備え付けのアエラ9月25日号を、ミルクティーを飲みながら読む。
広告に、Bossの掌サイズのmicro music monitor M3が出ていた。予ねてこんなスピーカが欲しいと思っていたが、5万円とは高すぎる。そのうちに日本のメーカが1万円位のを出すだろうから、それまで待とう。

「止められぬ東宝の一人勝ち」というタイトルに、普段邦画を見ない私も興味をそそられて読んでみたら。「日本沈没」や「世界の中心で愛をさけぶ」などのヒット作品を、東宝が次々と出している内幕を語っていた。テレビ局、主にフジテレビと組んで、総制作費の半分を宣伝費に投じているらしい。ネットも政治も宣伝の時代となっている。このブログもその片棒を担いでいるようだ。なんだか情けない。

帰宅の6時頃は、小笠原諸島近傍を台風14号が北東方向に通過中とかで、青空の下でも秋風が少し強く少々寒かった。