敬老の日


敬老の日とて、娘夫婦および孫たち来る。私たち夫婦を入れて、男2人に女6人。長女の連れ合いと、次女の長男は、都合で来れなかった。
女3人集まれば何とやら、6人になれば賑やかなこと!! ミキシーの話やら大学生活の話などで盛り上がる。男たちは、割り込むすきなく、専ら聞き手に回る。



昨夜、文芸春秋9月号の、芥川賞受賞作「八月の路上に捨てる:伊藤たかみ」を読む。

小説は時代の鑑といわれるが、この小説は世相をよく写している。
主人公は、自動販売機の商品補填をする女性社員水城さんとその補助役のアルバイト男性敦。仕事でも会話でも、2歳年上の水城さんが常にリードしている。敦は、大学時代から映画の脚本家を目指しており、雑誌編集者になりたがっていた知恵子と恋愛、同棲結婚した。最近生活苦のため知恵子との中が不味くなった所で、美容師と不倫関係に落ち、離婚した。
その間の事情が、嘘の理由で6時までに仕事を終えようとトラック運転を急ぐ水城さんとの間で語られる。

「選評」で郄樹のぶ子や宮本輝が述べているように、伊藤のリアリティある表現力に感心した。石原慎太郎は例によって、不毛と酷評している。