21世紀版前川リポート


7月6日(日) 曇り
24℃、55%、除湿
22℃(朝外気温)、26℃(朝室温)、30℃(外気温12.00)



朝夕、濃い靄がたちこもる。
今年3度目の芝刈りをした。庭の紫陽花が、写真のように美しい。


録画で、映画「フロント・ページ(1974年)」を視る。1929年というほぼ100年前のシカゴが舞台であるが、監督がビリー・ワイルダーだけあって、中座もできないくらい面白かった。特種を争う新聞記者精神は、この頃もすでにあったようである。警察署を舞台にして、相手を騙す手口が、みて楽しくなるほど巧妙である。


去る2日に、「21世紀版前川リポート」が発表された。今後の日本がどうなるかを考える上で参考になるので、主な内容を、以下に書き写す。

【現状と課題】
・ 世界の国内総生産(GDP)に占める日本のシェアは17.9%(94年)から8.1%(07年)に低下。今後も低下は続く。
・ 世界的にエネルギーや食糧の需要がさらに増大する一方、日本の自給率は低迷
・ 高齢化と人口減少に伴う国内での消費減少、貯蓄率低下、社会保障給付の増加
・ 高度成長期の古い仕組みが温存されているため、正規・非正規雇用の格差固定化、地方経済の停滞、社会保障の負担の若者へのしわ寄せといった問題が発生
【10年後に目指すべき社会】
・ 経済システムを若返らせ、海外から人材、資金、情報が集まる「開放的なプラットホーム(活動拠点)」に
・ 正規・非正規雇用格差是正や海外からの留学生の就労支援により、人材が「ヨコに動く」際の壁をなくす
・ 世界の先端企業が集まるよう企業合併・買収(M&A)を活性化させ、アジアの中核的金融センターになる。企業の開業率を10%手度に引き上げる
男女共同参画、ワーク・ライフ・バランスの実現に向け制度を整備。出生率1.8%程度への回復を目指す
・ 地域の自立に向け、10年以内に道州制を完全実現。企業型経営により農林水産業を再構築
・ 環境技術の強みをいかし、環境と両立する経済成長を達成


どれも言いふるされた、もっともなことであるが、絵にかいた餅に終わらないことを願う。福田官僚内閣では、糸口に入ることもできないであろう。大きな政治改革が望まれる。