VHS対β(ベータ)

5月27日(火) 晴れ
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2,3日前から読み始めた佐藤正明「陽はまた昇る 映像メディアの世紀(文春文庫:1998年初出)」をやっと読み終わる。文庫本だが、細かい活字で、700頁近くの大著である。

日本ビクターが、ビデオテープレコーダVHSを世界規格にするのに成功するまでの、ソニーとの死闘を、技術者高野鉄雄(副社長)を主人公にして、作者がその渦中にいたかのように瑞々しく再現している。面白くて、トイレと食事の時を除いて読み続けた。動かないので、腰回りの筋肉が少し痛むのを我慢して。このような読書は余り健康によくない。

今、この会社は経営危機の状態にあるようだが、一時はVHSの特許料収入で潤っていた。しかし、バブル崩壊後は、業績の低迷が深まった。会社の経営は難しいものである。

VHSが成功した理由は、互換性を頑なに大切にしたこと、および基本録画時間を2時間(ソニーのβ方式は1時間)にしたことにあるようだ。