映画:失われた週末


3月3日(月) 晴
23℃、34%(就寝前加湿)、25℃セット
6℃(朝外気温)、13℃(朝室温);14℃(外気温)(12.00)




今日は、桃の節句の日。もう我が家には、お雛様は関係ない。この2,3日の暖かさで、隣家の杏の樹の花が写真のように、淡桃色に一斉に綻びだした。写真の左上方をよく見ると、体色が鶯色の目白が花蜜をついばんでいる。平和である。


録画でアメリカ映画「失われた週末」を視る。1945年、つまり敗戦の年の製作というから、当時の東京の姿を知る者として呆れてしまう。ニューヨークに住む、小説を書くのに絶望した33歳のアル中男に、せがまれた1杯の只酒を注ぐバーテンダー、男を3年越しで愛する娘、街には酒や食い物は溢れている。人々の心は優しい。これがわが国との闘いに勝った国の首都の実状であった。
一方東京は、無差別爆撃によって一面の焼け野が原。焼けビルが所々に残っているだけ。商店はなく、勿論若い男女の姿も殆ど見かけない。餓えで人々の心はすさんでいた。8月15日以前に、万一33歳のアル中男が街をうろついていたとしたら、直ちに憲兵に逮捕されていたであろう。40歳前後でも徴兵または徴用された男不足の時代だったから。