新党盛衰記

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淺川博忠著「『新党』盛衰記：新自由クラブから国民新党まで」（講談社文庫）を読む。永田町を舞台の愛憎劇である。小泉劇場で自民党圧勝して間もない、２００５年１１月１５日発行の書き下ろしという。本書の、前半の役者は河野洋平、後半の役者は小沢一郎である。本書では、小沢は総理になりたがっていると書いてあるが、果たしてそうだろうか。次の衆院選で、仮に民主党が第一党となっても、健康上の問題から彼は後ろに下がって総理にならないと思う。角栄みたいなフィクサーになるのでなかろうか。

著者は「小泉は民主党の分裂をしかけてくるはずだ。これから憲法問題を契機にして、連立の枠組変更、政界再編がまた起こるのでないかという気がする」と最後に述べている。ところが、２年後の今では逆転国会で自民、公明の与党が弱りきっている。識者の予想通りにならないのが、政治の面白いところである。