浅野氏、都知事選出馬へ

朗報が入った。かねて注目されていた浅野史郎氏が都知事選に出馬の意向を明らかにした。
今朝のテレビ番組で「調べると都政には相当問題がある。勝ち負けという私利私欲で(立候補を)考えていいのかと、まじめな気持ちになってきている」と語った(朝日新聞夕刊)。
立候補の意向を固めた理由は「都の教育や福祉の現場は完全に荒廃しており、放っておけない。医療問題や震災対策など、優先順位が高い課題が多く、金と時間と労力が限られる中、五輪を最優先でやるべきか、疑問を感じる」など指摘したそうだ。
さらに、「都政における秘密主義というか、『恫喝の政治』などという職員もいるなどと現在の都政を批判。情報公開を進める必要性を強調した。

私は、2006年8月31日のこのブログで、
「東京が五輪開催地になるのは無理と思うよ!!
交通事情一つとっても、過密都市東京では難問が多すぎる。大地震が起きたらどうする?」と東京五輪に対して疑問を呈した。
さらに石原ファミリーには、4男延啓への公金流用問題、長男の伸晃の事務所費2000万円行方不明、さらには知事自身の“超豪華海外出張”、水谷建設元会長から三男宏高へのヤミ献金疑惑など、最近醜聞が多すぎる。長年権力の座についたときに生ずる驕慢のせいか?

これらに追い討ちをかけるように、石原都知事の「花粉の少ない森づくり運動」推進のためにつくられた『顔写真ポスター』掲載拒否騒動(週間ポスト:3.2号)。このポスターで大写しになっているのは、都知事ご本人だという。このポスター合計2万枚が昨年末から今年にかけ、23区の町会連合会に配布されているそうだ。各町会の掲示板などに貼ってもらうのが目的という。

だが、「この顔写真ポスター」は、公職選挙法違反に該当するおそれがあるとして、区レベルで掲示を拒否したり、保留したりしている町会連合会が続出しているという。

なお、2月18日の東京マラソンは、都知事肝煎りで、まるで“慎太郎マラソン”というイメージをアピールしている。

これまでに報じられた慎太郎の対抗馬は建築家の黒川紀章氏と共産党吉田万三氏の二人である。前者は土建業者と癒着のおそれがあり、行政能力も未知である、一方後者は都職員の給与を、かっての共産党鎌倉市長のように、日本一高くするおそれがある。

宮城県知事浅野史郎氏は、59歳と若い上に、清廉潔白で知られている。宮城県知事を辞めた後は福祉関係に奉じたいと申していたそうだが、この使命感と都知事出馬との狭間の間で悩んだ末の今回の決断と思う。私は神奈川県民で、都知事選挙権がないが、浅野氏の当選を心から願いたい。