安倍構想に冷ややかな視線

爽やかな晩夏。だが昨日の急激な寒さに、着るものを対応しなかったせいか、やや風邪気味のため、家でぶらぶらとおとなしく過ごす。

総裁選に出馬宣言し、自民党内で草木もなびく勢いの安倍氏の構想を、マスコミは冷ややかな目でみているようだ。以下2−3の例を挙げる。

美しい国」;
美しい国」というからには、いまの日本には美しくないところがあると考えているのだろう。その美しくない点は何なのかを明示し、どう美しくしてゆくかのかが具体的に示さされないと「美しい」という言葉は空虚に響く。(中略)
闘う政治家」がどんな場合にも日本を「美しい国へ」導くとは限らないだろう。「国家のため」という旗印のもとで、悲惨な道をたどった国は少なくない。(朝日:天声人語より)



「再チャレンジ構想」;
事業の失敗から再起を図る企業を支援しようという趣旨には賛成だ。でも、民間企業がやるなら財政支援がなければ負担が大きすぎる。
「政治的パフォーマンスに本気でつきあっていられない」(大手銀行幹部)という声すらある。(中略)
安倍氏は8月下旬、金融業会のトップに、不動産担保や個人保証に偏重しない融資などを求めた。だが融資条件にゲタを履かせれば新たな不良債権を増しかねないと、金融業界は新たな負担には消極的だ。業界首脳の一人は「何がなんでも救えば、退出すべき企業が退出しなくなる」とも指摘した。(朝日:気流より)