「塩野さんも去年そこの氷河を渡ったとか、仰言ってましてよ。そこを渡ると、向うの谷間に、羊の群が沢山いるんですって。」 千鶴子は子供っぽく眼を輝かせて矢代を見ながら、「ね、それを見ましょうよ。夕暮になると、羊飼いがチロルの歌を唄って羊を集める…
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