映画:藁の女

gladson2009-04-14


BS2のラブ・ミステリ映画:藁の女(1964)をみた。

車椅子にたよる老人チャールズ(ラルフ・リチャードソン)は巨額の富を持つ大実業家。一方、彼の秘書をつとめるアンソニー(ショーン・コネリー)はチャールズの甥であり、義理の息子でもあった。当然アンソニーはチャールズの唯一の財産継承者のはずだった。

しかし、チャールズは、アンソニーには2万ポンド残しただけで、財産はすべて慈善事業に寄附すると遺言状にかいていた。そんなとき付き添いの看護婦マリア(ジーナ・ロロブリジーダ)がやってきた。気位の高い女、マリアをはじめけむたく思っていたチャールズだが、その率直さと美貌はしだいにチャールズにとって、かけがえのないものになっていた。

アンソニーは、そんなマリアの気位の高さと野心を利用して、言葉たくみにマリアを口説いた。チャールズにとりいり結婚して、遺言状を書きなおさせようというのだ。むろん、そのあとには、アンソニーとマリアの甘い生活が待っている。計画は着々と進み、2人は結婚した。遺言状もマリア名義に書き直された。チャールズとマリアはアンソニーをともなって、遺言状の登記をするために船でロンドンに向かった。
が、途中でチャールズは死んだ。アンソニーの提案で、登記を完了するためチャールズの死を隠してロンドンに着いた。アンソニーは登記のためその場でマリアと別れた。マリアは死んだチャールズと共に邸でアンソニーを待った。

が、チャールズの様子に不審を感じた召使いの密告で、刑事が邸に潜入しチャールズの死体はあばかれた。その場にいたマリアは殺人の容疑で逮捕された。帰ってきたアンソニーの証言も、マリアに不利になる一方であった。

この事件、実は、アンソニーによってたくみに仕組まれた完全犯罪だったのだ。が、チャールズ付きの召使いの証言が、これをうちくだいた。召使いは、船でチャールズが死んでいたことを証言し、チャールズの部屋から、アンソニーが犯人とわかる声を吹きこまれたテープを提出した。